運動会のダンスの練習をしていたある日の事。
子どもさん達に「今日はどのように練習したい?」と尋ねてみると、『音楽かけて踊りたい!!』と元気いっぱいの答えが返ってきました。
くたに幼稚園では子ども中心の教育・学び方を学ばせる教育をしています。前日に一つひとつの振りを確認していたので、振り付けをより細かく見ていくために、身振り手振り、まるでミュージカルを愉しむかのように、子どもさん達と一緒に曲をかけて最初から最後まで通して踊ってみることにしました。
実は曲をかけて通して踊るのは初めて。3回目の練習でどこまでできるのだろう?という保育者の思いをよそに、曲がかかると満面の笑みで心から楽しそうに踊る子どもさん達の姿が見られました。
見学をしてくれていたみちえ先生も、子どもさん達の楽しんで踊っている姿を見て、自然と体が動き一緒に踊ってくれていました。
間奏の部分では、保育者の「その場でいいよ!(隊形移動をしなくてもいいよ)」の声にも、子どもさん達が自分で考えて隊形移動をする姿が見られました。
曲が終わった瞬間『あ~楽しかった!』『初めて最後まで踊ったね!』『もう一回踊りたいな!』という声があちらこちらから聞こえてきました。子どもさん一人ひとりの瞳がキラキラと輝き、心からとても楽しんで踊っている姿に私たちも乗せられ一体感を感じながらとても楽しく踊ることができました。
踊り終わった後、園長先生に感想を聞いてみることにしました。すると園長先生は「みんながすごいから踊れたの?それとも先生の教え方が上手だったから?」と子どもさん達に問いかけました。するとYさんが『先生の言う通りにしたから、上手に踊れたんだよ~。』と答えました。園長先生の問いかけに一瞬ドキッとしましたが、それに答えてくれたYさんの答えにもびっくりしたと同時に教育人としてとてもうれしく思いました。
園長先生とみちえ先生から沢山の褒め言葉をいただいた子どもさん達。このことが自信となり、自分達で考えてお部屋では回れ右をしたり年長ホームさんの真似をして『右・左・トントントン』と鼓隊の練習をしたりと、以前にも増して自分から意欲的に物事に取り組み挑戦するなど、一人ひとりの成長している姿が見られて微笑ましく思えます。
今回の事を通じて、子どもさんは子どもさん同士で学び合いながら時に刺激しながら沢山の事を吸収しているのだなと改めて実感しました。
そして最後に園長先生は、
「子どもさんはやはり環境によって育つものです。私たち大人(特に母親と保育者)の教育的環境・先生の意欲が反映するものですね。」
と言っていました。