10月23日(日)。運動会を終えて間もない日程ではありましたが、無事イベントを終えることができて一安心しています。ハンドベルを演奏できる喜びと、くたに幼稚園に入った頃からの憧れのソーラン節を踊ることができる夢と期待で、お友達は本番を心待ちにしていました。また、大好きな場所の一つである“えひめこどもの城”で踊ることができることは、お友達の意欲を運動会の練習以上に大きくさせてくれました。
いつもは家族で訪れる、えひめこどもの城。何回も通ったことのあるお馴染みのゲートが見えてきました。「この前お母さんと来たんよ。」と、休日の楽しい一時を思い出し、口元が緩みます。ゲートをくぐると、今日はお友達と一緒に年長児になって初めてソーラン節を踊るというやる気に溢れ、ぐっと顔が引きしまりました。到着してすぐの音合わせの時、子どもさんはステージの上での練習に心臓の鼓動が速くなっていったようで「ドキドキする。」と言っていました。幼稚園内とは違った良い緊張感を抱いていたようです。
お気に入りの衣装に着替えてスタンバイをし、さあ本番です。中村時広県知事様をはじめ、来賓の方々が後ろから見守って下さる中でのハンドベルは、お友達以上に保育者にとって、とても緊張する場面でありました。しかし、お友達のがんばる気持ちと、生き生きとした眼差しに心を引っ張られ、練習以上の演奏を披露できました。そして、ずっと憧れていたソーラン節を披露する順番がきました。「くたにソーラン。」「おすっ!」のかけ声の元、音楽に合わせて小さな体をより大きく躍動的に動かして、精一杯踊るお友達。長期間幼稚園を休園していたAさんも、顔を真っ赤にして力いっぱい踊っていました。その姿を見て、私達保育者も胸が熱くなりました。踊り終わった後、憧れの年長児の姿に、自分達をしっかりと重ねることができ、伝統あるくたにソーランを受け継ぐことができたという自信に満ち溢れていました。南海放送のアナウンサーの宇都宮民さんの素晴らしいMCの中で、「くたに幼稚園のソーラン節の伝統の重みを感じます。」と言っていただき、私達も一人ひとりの持っている力を最大限にひきだす、くたに幼稚園の教育の素晴らしさを改めて感じました。
そして最後の風船飛ばしでは、お友達の緊張も緩み、普段のお友達の柔らかな満面の笑顔を見ることができました。つい手を緩めてしまい、風船が手の中から飛び出してしまい、涙がにじむお友達もいましたが、すぐに新しい風船を渡してくれたスタッフのみなさまのおかげで、お友達は全員カウントダウンと共に笑顔で風船を飛ばすことができました。“カールじいさんの空飛ぶ家”という映画にたとえ、「こどもの城も飛んでいくかも。」「風船を3つぐらいもったら、空を飛べるかも。」と想像して楽しんだり、飛ばしたカラフルな風船が木にひっかかっている様子を見て、「きれい!花が咲いたみたい。」とつぶやいたり、お友達の感性が育まれている様子も実感することができました。“エコ”風船の配慮に感心すると共に、風船の持ち手の厚紙も子どもさんの興味を惹く動物のイラストがついてあり、お友達は「かわいい。」と目も心も惹かれていました。あまりの可愛らしさに幼稚園に持って帰り、教育的教材として今も大切に工作コーナーで使わせていただいています。ありがとうございます。
さらに年長児だけでなく、年少児・年中児にとっても今回のイベントは特に印象強いものでありました。イベントの前日に、年長児がソーラン節を練習する姿を見ました。保育者がお友達に「明日はえひめこどもの城で年長さんのイベントがありますよ。」とイベント内容を口頭で伝えると、たくさんのお友達が観に来てくれました。次の日、イベントを観に来てくれたお友達は「だってソーラン節やりたいもん。だから、お父さんに行こうって言ったんよ!」「かっこよかた~。」とお話をしてくれました。記憶・伝達能力が発達しているのだなと感じる一方で、今回のイベントを通して年長児への憧れや来年年長児になることへの期待や意欲を感じることができました。年長児にとっても、年少児・年中児が観に来てくれたことは、とても嬉しい気持ちはもちろんのこと、年長児としてかっこいい姿を魅せたいという強い意志力へと繋がりました。このように双方にとってプラスの気持ちが芽生える機会を下さったことにも感謝します。
次の日の保育で、お友達にイベントの感想を聞くと「500万人って大きな数の人が来ているのにビックリしました。」「コシロちゃんが持っていたもの(クラッカー)から、風船が出るかと思ったら、金のピラピラが出てきてビックリしました。」「最後のどっこいしょのとこ、緊張して間違えてしまいました。」「張り切って踊って、お友達の足を踏んでしまいました。」「風船が空に飛んでいって、とてもきれいでした。」「いろんなかけ声を言いながら、ソーラン節が踊れて楽しかったです。」「ハンドベル、遅れてしまいそうでした。」「少し恥ずかしかったけど、嬉しかったです。」「くたに幼稚園のお友達よりたくさん見に来てくれてビックリしました。」など、一人ひとりイベントの内容が心に強く残っていました。こどもの城のイベントに参加させていただいた事が、一人ひとりの子どもさんの心の成長のエネルギー源(原動力)になることでしょう。また、保護者の方からも「緊張していた様子でしたが、本番は普段家では見る事のできない真剣な表情で踊っている姿も見て、嬉しく思いました。」「一生懸命に踊っている姿、とても頼もしく思えました。終わってからも、元気いっぱいにこどもの城でみんなで遊んで帰りました。いつもは家に帰っても、口数が少ないのですが、この日は楽しかったといつまでも話が尽きませんでした。」「初めてのソーラン節、とても上出来な仕上がりでとても感動しました。風船飛ばしもとても印象に残ったようで、大喜びしてました。」「子どもさん達の成長にとてもとても感動して涙がでました。」など、多くの嬉しい感想をいただいたので、ご報告させていただきます。
清水園長先生をはじめスタッフのみなさま。綿密なタイムスケジュールの中、前々日から何度も丁寧に打ち合わせをしていただきありがとうございました。そのおかげで、私達職員も緊張の中に安心感も共に抱いて、イベントに臨むことができました。また、子どもさん達は素晴らしい舞台での体験をして、ひとまわりもふたまわりも成長しています。お天気の心配もありましたが、無事くわがたのステージでの決行となったのも、お天道様が味方についてくれるパワーがあったからこそだと思います。また、お忙しいにも関わらず、翌日に幼稚園まで訪問くださり、お友達にタオルのプレゼントを下さって、重ね重ねありがとうございました。宝物を入れるように嬉しそうにタオルをカバンの中に入れるお友達の様子は、見ていて微笑ましい姿でした。さらに、楽器や遊具の搬送、細かな配慮、そして何よりくたに幼稚園をイベントにお招きくださったこと、心より感謝しています。園児(お友達)・保育者共に、楽しさ嬉しさ溢れる佳き日となりました。本当に本当に、ありがとうございました。最後になりましたが、えひめこどもの城の城来園500万人記念、誠におめでとうございます。これからの益々のご発展と、スタッフのみなさま方のご健勝をお祈り致します。どうもありがとうございました。